2016年5月29日日曜日

本場フィリピンレストラン ATE

毎日のように職場で顔を合わせているのに、あの人の下の名前が分からない・・・。
例えばそんな感じの存在、あなたの周りにも居ないだろうか?割と身近に感じていたのに、よくよく考えてみればそれほど知らない。私にとって「フィリピン」という国がまさにそれです。

「フィリピン料理」って言われて、パッと頭に浮かびます?

自分はサッパリである。バナナしか出てこない。フィリピン、フィリピン・・・と繰り返すうちにシャリアピン・ステーキが浮かんできたりして、ダメだこりゃみたいな。

さて、先にフィリピンの場所を確認しておきましょうか。


あら、フィリピンって島国だったかしら??東南アジア大陸の中にあるような気がしていた。自慢にならないが私の世界の地理力はかなり弱い。コロンビアとエチオピアは南米大陸だったかアフリカ大陸だったか未だに迷うし、西アジアには語尾にやたら「タン」がつく国が密集しているが、はなから覚える気持ちは起こらずバルト3国の真似をして「なんちゃらタン6カ国」と覚えている。なんちゃらタン6カ国の場所の覚え方は「だいたいインドの西らへん」。

私の地理力の低さは置いておいて、島国であるなら日本と同じように独特の食文化を持っている可能性が高い。タイ料理やベトナム料理とは似てないのかしら?沖縄諸島にも近いから、意外にその文化の影響を受けていたりして???

思いを馳せながらむかうは西荻窪。JR西荻窪駅から南へ5分くらい歩いたところの「ATE(アテ)」というお店がこの日の目的地。席についてメニューを開くと、たちまちムムムッ!食べたことがない食材がちょこちょこ載っているではありませんか!期待する一方、内容がサッパリ想像できない。アドバイスが欲しいので店員の女性(現地の方)を呼ぶ。

私「あの、これぞフィリピンって感じの料理が食べたいんですけど」
店「全部これぞフィリピンですよ。日本の方の味覚に合わせてアレンジしてないので、現地そのままの味です」

ホントー?いいですね!そういうのを求めて来ました!

私「このミルクフィッシュって、どんな魚です?」
私「バナナの花ってどんなですか?」
私「フィリピン風ピクルスの食材は何ですか?」
私「さといもの葉って、どんな味がするんです?」

たてつづけの私の質問に、ニコニコしながら一つ一つ丁寧に説明してくれる店員さん。この時点でお店がとても気に入ってしまった私である。親切な店員さんのアドバイスを参考に選んだ3品がこちら!


1、スパイシーミルクフィッシュ
(DAING NA BANGOS)


ミルクフィッシュは現地の魚。白身で小骨が多いが、この料理は魚を丸ごと揚げてあるので全然気にせず食べられる。皮もパリパリして美味しい。魚は調理前にさとうきびの酢に漬けておくそうで、それだけで食べでも爽やかだが、やはり一緒についてくるタレをかけてほしい。シークワーサー果汁と醤油などを混ぜたもので、これはまさに南国の調味料!ダブルパンチのさっぱり味!これ、女性に好きな人は多いはず。
もう一つすごく気に入ったのが葉っぱ型のカワイイ小皿で添えられたピクルス。食材はグリーンパパイヤだそうだ。透き通っていてナタデココに似た不思議な食感。お正月のなますに似てるけど、なますほど甘くなくスッキリ爽やか。波の音が聞こえてきそうだ。


2、バナナの花入り 豚足煮込み
(PAKSIW NA PATA)

トロリと煮込まれた豚足が大好物な私。この料理はなんだか沖縄を感じさせる。皆さん、「バナナの花ってどれ?」とお思いでしょう。花といっても花びらではなく、豚足の上に盛られたメンマのような繊維質食材がそれ。バナナの花は縦に連なってぶら下がっているそうで、その中心の茎のような部分にあたるらしい。食感はもろワラビ&ゼンマイ系。日本人が慣れ親しんでいるあの山菜にすっごく似ている。これが豚足と一緒に食べると実にウマイ!本当にウマイ!ご飯が♪ご飯が♪ススムくんである。
ちなみに黒くて丸いのが連なっているのはコショウの実で、これは風味付けのために入れているものなので食べない。


3、酸味のある(タマリンド)スープ / 海老
(SINIGANG NA HIPON)

タイのトム・ヤム・クーンみたいな感じか?と思いきや、ずっとマイルド。食材は具沢山で似ているが、味付けがトム・ヤム・クーンほど尖がっていない。辛くて酸っぱいけど優しい感じ。「辛すぎたり酸っぱすぎるのはちょっと苦手」という人でも、これは美味しくいただけるのではなかろうか?
このお店は「フィリピンの家庭料理」をコンセプトにされているそうだが、それをこのスープに一番感じた。食材の味わいを大切にした、フィリピンのお母さんの優しい味。ホッと何度も息づきながらいただいた。

フィリピン料理は近くの国々の食文化(タイ、ベトナム、そして日本など)を感じつつも、南の島国ならではの穏やかさが入り込んでいたりなど、マイルドな個性をもった大変美味しいものだった。店員さんは笑顔がステキだし、今度は友達や家族を誘って来たい。
実は今回食べられなかった「カニのカレー」が、私の心をガッチリ捉えている。近々あのカレーを食べに再び参上したい。

ATEさん、ごちそうさまでした。

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★本場フィリピンレストラン ATE
東京都杉並区西荻南2-22-11 2F
TEL:03-3247-6162
http://aterestaurant.com/
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